2018年3月25日にabema.tvの「アベマプライム」にコメンテーターとして呼ばれ、2018年4月10日にFBS福岡放送の「めんたいワイド」に、インタビューされ、フリップ出演しました。
どちらも、小中学校などの校則であだ名、ニックネームを禁止し、原則として名字に「さん」付けとなっていることの賛否について問われました。
私はこの校則が増える傾向について、「ベストではないが、ベターだ」という意見を持っています。
あだ名(ニックネーム)も、呼ばれて楽しいものはあります。
松本なら「松っちゃん」、浜田なら「浜ちゃん」とかなら、呼ばれた人は不愉快に思う人もいないだろうし、名前の一部を使って呼ぶのですから何の違和感もありません。
だけど、体型をいじられるようなあだ名や、不潔な虫や動物の名で呼ばれたらどうですかね?
私は小学生の頃、体型をいじられ、「デブ」と呼ばれていました。それが嫌で、先生に言いつけたら、担任の先生が「デブと言ってはいけません」と禁止令を出し、一旦は無くなりました。
しかしその後、「デブ」ではなく、「デー!」とか「糖尿病」と呼ぶようになりました。
そう、あだ名はいじめツールとして使われると、無限に、いくらでも発明されるのです。
体型だけではありません。小学校なら大小便を漏らしたとか、中学校なら第二次性徴期に関わる恥ずかしいことをあだ名として呼ばれたらどう思うか。大人から見ると、別にそんなことでいじられたからって、大したことはないし、そんなの気にしなきゃいいと思うでしょう?
そう。そのように思えてしまう人は、言われた側の気持ちがわからない、残念な人だと私は思います。
子どもは、こういう状況を辛く厳しい状況と感じ、それがきっかけで不登校にもなります。目に見える反応が無くても、心に傷を持ち、いじめられた人は、誰かをいじめることでストレスを発散しようとします。そして行き着く先は絶望感に襲われ、自殺という選択肢が頭をよぎります。
学校の教員は、ただでさえ1人で数十人の子どもについて、学力や人格形成を見届けなければならず、ひとりひとりの個性や状況を把握し、「これはいじめではないか???」とニックネームをチェックして決めるなんてことはできません。
今どきの教員はそんな暇ではないのです。
教員が疲弊している現場で、いちいち「いじめにはならないニックネーム」の検討・チェックを要求するくらいなら、一律「男女問わず、名字にさん付け」と決めてしまう方が、ベターな判断ということになります。