2012年08月23日

外国人学校の高校無償化の問題点

民主党が政権公約として掲げてきた高等学校の授業料無償化について、2010年4月から実現されていますが、この「高等学校」に外国人学校を含めるかどうかについて私には意見があります。

報道などによると、特別永住権を有する北朝鮮出身者の子孫、つまり在日朝鮮人を対象にした、朝鮮学校高級部を現行法上の高校としてみなし、無償化の対象とすべきか否かについて、さまざまな理由から反対意見が出されていましたが、この私も、現行法上のままでの無償化の対象とすることには反対の立場です。

  ↑ ↑
賛成でも反対でも、ここだけ読んで感情的にはならないでください。特にツイッター経由の方で、冒頭部分だけ読んで反応される方がいるので、気をつけてください。

各種学校と専修学校
朝鮮学校高級部について、私は全てについての調査をしているわけではありませんが、例えば神奈川県横浜市神奈川区の神奈川朝鮮中高級学校は、学校の種別としては「各種学校」です。各種学校は、都道府県知事の認証する正規の学校区分です。

一方で、我が国には各種学校の上位にあたる「専修学校」という学校区分があり、更にこの専修学校には、専門課程、高等課程、一般課程の3つの区分があります。
このうち、「高等課程」で修業年限が3年以上の課程については、修了者に大学入学資格を与えることから、事実上の高校に該当し、高校授業料無償化(または助成制度)の対象となります。
現在、各種学校と専修学校の違いは、主に修業年限や授業時数の違いなどであることから、当該朝鮮学校も専修学校に昇格させ、当該高級部を3年制の高等課程にすればよいだけなのですが、神奈川県にこの事情を質問したところ、学校教育法82条の2に「我が国に居住する外国人を専ら対象とするものを除く」という例外規定があるため、専修学校に昇格させることができないという回答を得ました。
つまり、現状において朝鮮学校高級部は、各種学校であり続ける限り、修了者に大学入学資格が付与されない問題もあいかわらず存在します。大学入学資格を付与できないまま、国が無償化の対象としてしまうと、大学入学資格を付与できないのに学費を助成するという矛盾が生じます。よって、現行法上のままでの無償化は反対です。

このような事情を勘案すると、無償化云々の話ではなく、まずは学校教育法82上の2の例外規定を削除する方が先決です。この規定を削除すれば、当該朝鮮学校高級部が専修学校高等課程昇格の途を選ぶことができる訳ですから、正規の高等専修学校になります。

しばしば、本件をめぐる議論の中で、本国の指導者やその政治手法、国交の有無を挙げ連ねて批判することがあります。しかし、本来は政治と教育とは無関係ですし、そこに通学する生徒たち(15〜18歳)は本国と我が国のいずれの選挙権もなければ、20歳を満たしていないのだから日本における制限能力者であり、まして国籍を有する外国の指導者の動向について責任を負う立場でないことは明らかです。

私は朝鮮学校の学校区分についての改正が無く、上述の政治的な問題で大学入学資格も無償化の対象にもならないというのは、ただ彼らの被差別感情を煽るだけで、決して良いことだとは思っていません。

以上のことから、学校教育法82条の2の例外規定を削除すべきだと思っております。

学校教育法
(目的・修業年限・授業時数及び定員)
第82条の2 第1条に掲げるもの以外の教育施設で、職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養の向上を図ることを目的として次の各号に該当する組織的な教育を行うもの(当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるもの及び我が国に居住する外国人を専ら対象とするものを除く。)は、専修学校とする。
 一 修業年限が1年以上であること。
 二 授業時数が文部科学大臣の定める授業時数以上であること。
 三 教育を受ける者が常時40人以上であること。
posted by まつもとはじめ at 19:06| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 高等学校/高卒認定試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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