2019年04月24日

橘学苑の教員大量退職問題について

学校法人橘学苑(横浜市鶴見区)が運営する中高一貫校で、非常勤の教員が大量に退職している問題で、私もマスコミからコメントを求められました。フジテレビの「とくダネ」の報道を頼りに、ちょっと調べてみました。

「とくダネ」によれば、「新聞やテレビで6年間で120人が退職した」と報じられている一方、4月13日の保護者会では、「実際に辞めたのは6年間で63人」と説明。63人という情報が正しいとして、その退職者のうち他の学校や企業に採用が22人、本人の希望21人、家庭の事情12人、任期満了6人…といった感じだそうです。

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また、この学校は、中高一貫の学校なので、中学3年と高校3年のあわせて6年間の課程です。ここに900人の生徒がいて、教員数は80人とのことでした。
「教員の数は充足しているのか」という問題に対しては、中学校設置基準と高等学校設置基準によれば、生徒40人に1人の教諭がいればよく、法的には23人で満たすので、若干の誤差が生じたとしても、正規が40人、非正規40人、あわせて80人の教員がいるのですから、違法ではありません。

中学・高校の設置基準では、正規の教員のことを「教諭」、非正規の教員のことを「助教諭」や「講師」と呼びますが、今回の問題はその非正規教員の講師が、非常勤のまま雇用され、5年たったら正規雇用を求める権利を有するはずなのに任期満了として解雇されるという状況が問題といったところでしょうか。学校側は「任期満了は6人」と説明していますが、非正規講師として採用されたはいいけれど、先輩講師を見て、正規雇用の道は険しいと思っているからこそ、他の学校に移ったり、一般企業に転職するのではないでしょうかね。「非正規じゃ嫌だからやめる」という主張だって、見方を変えれば「本人の希望」だろうし、結婚や介護でやめる「家庭の事情」だって、給料が低いとか不安定じゃ結婚も介護も大変になるじゃないですか。
また、大学でも非常勤講師が実質的に大学教育をまかなっている例がたくさんあるように、「非正規からの正規雇用」というニンジンをぶら下げて、ブラックな学校運営を講師にまかせていて、給料やキャリアには反映されない学校行事に動員されていて、「はい、任期満了で退職願います」なんて言われて頭に来る先生もいそうですよね。

橘学苑がこのような状況かどうかはわかりませんが、保護者説明会で一方的に小岩利夫校長が閉会を打ち出すところを見ると、なんとなく理事長の意向が見え隠れします。そう、私学の校長って、実は経営側、つまり理事長には逆らえない関係にあります。ワンマン経営でセクハラ・パワハラが横行した大学がいくつもやり玉に挙がってきましたよね。
そして橘学苑は、創設者の子孫と思われる、土光陽一郎理事長が同校のトップを務めています。この方が、どういう方針で学校経営をしているのかは存じませんが、私が見てきた「しくじり学園」の多くは、同族経営だったり、学校の宣伝のためにクラブ活動に注力したり、偏差値の低さをごまかすために特別進学クラスを設けたり、スポーツで目立つことを考えてプロの指導者を厚遇したりと、まるでコピペのような学校運営になりがちです。

しかし、教育現場にいる人たちは、やはり生徒の日々の学習を支えることを大切にします。光の当たるスポーツ推薦組や特別進学クラスではなく、成績はトホホだけどまじめな生徒が大多数な訳で、そんな生徒たちにしっかりと勉強できるように指導するのが学校の本分だと思うのです。おそらく、生徒に寄り添ってがんばっていた先生が、正規雇用の道を断念したことを残念に思った生徒や保護者が声を上げたのではないでしょうか。

だってそうでしょう?
現場で良い仕事をしている人が、学校や社会をより良くしようとして生徒を指導していた人が報われない社会ってどうですか。
「どんな先生でもいい」、「安かろう悪かろうでもいい」と思うなら、わざわざ金と手間をかけて私学に通わせますかね。

また、校長が「私立学校なので私が判断した」と述べていたりもしました。誰を雇い、どういう教育方針で行き、誰を解雇するかの自由は確かに学校側・経営側にあります。私学なんだから、不服なら学校をやめればいいということなのでしょう。
しかし、説明責任はあるでしょう。なぜならそこらへんの私塾ではないのです。学校教育法の一条校なのです。学校法人は税制上優遇されているし、私学助成金も給付されているのです。経済的に困窮している生徒は就学支援金を使って入学するのだから、実質的な学校の予算は税金でまかなわれていると言っても過言ではありません。

非正規雇用が悪いとはいいません。しかし、非正規雇用するなら、先生たちに5年後のキャリアをしっかり組み立てさせてあげなければ、結局、ブラック企業と同じ構造になってしまうじゃないですか。生活に不安を抱えたまま、高度な仕事をさせられるという姿を、生徒たちに見せていいのですか。

あと、東京福祉大学などで有名になったワンマン・同族経営にありがちなのは、家族を雇用したり、腰巾着みたいな人を厚遇したり、セクハラのターゲットに正規雇用のエサをぶらさげたりと、やりたい放題の経営方針もあります。

橘学苑に何が起こったのかは私はわかりませんが、学校側はしっかりと説明し、教育者といっても間違うことはあるのですから、改めるべきところは改めるべきだと思います。



中学校設置基準(平成十四年三月二十九日文部科学省令第十五号)
 (一学級の生徒数)
第四条 一学級の生徒数は、法令に特別の定めがある場合を除き、四十人以下とする。ただし、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない。

 (教諭の数等)
第六条 中学校に置く主幹教諭、指導教諭及び教諭(以下この条において「教諭等」という。)の数は、一学級当たり一人以上とする。
2 教諭等は、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、校長、副校長若しくは教頭が兼ね、又は助教諭若しくは講師をもって代えることができる。
3 中学校に置く教員等は、教育上必要と認められる場合は、他の学校の教員等と兼ねることができる。


高等学校設置基準(平成十六年文部科学省令第二十号)
(教諭の数等)
第八条 高等学校に置く副校長及び教頭の数は当該高等学校に置く全日制の課程又は定時制の課程ごとに一人以上とし、主幹教諭、指導教諭及び教諭(以下この条において「教諭等」という。)の数は当該高等学校の収容定員を四十で除して得た数以上で、かつ、教育上支障がないものとする。
2 教諭等は、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、助教諭又は講師をもって代えることができる。


教員大量退職で神奈川県が調査へ 横浜の私立中高一貫校 産経2019.4.17 18:41
 横浜市鶴見区の学校法人橘学苑が運営する中高一貫校で非正規雇用の教員が大量退職している問題で、神奈川県の黒岩祐治知事は17日の記者会見で、学苑に県職員を派遣して雇い止めなどがなかったかどうかを調べると明らかにした。
 学苑の説明では昨年度までの6年間で常勤、非常勤講師63人が退職している。大量退職についての報道を受けて県が学苑に確認したところ、「ここ数年で一定の退職者が出ているが、新たな雇用も行っている」との回答があった。
 生徒の保護者からは学校の収益に不明瞭な点があるとの情報も県に寄せられているといい、黒岩知事は「どういう実態があるか調査していきたい」と述べた。


posted by まつもとはじめ at 06:37| 神奈川 ☁| Comment(5) | 教育問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月28日

京都造形芸術大学に起きたハラスメント訴訟について

京都の美術大学で、卒業生が出席した公開講座で、性暴力や児童ポルノを題材に授業が行われた。
参加した女性がこのような授業はセクシュアルハラスメントであるとして提訴したというこの事件。
私は取材者ではなく、報道ベースでしか知らないので、この3つの記事を読んだ感想を述べたいと思う。

■性暴力や児童ポルノを題材に…大学の公開講座を「セクハラ」と提訴!美術モデルが怒りの会見
■「会田誠さんらの講義で苦痛受けた」女性受講生が「セクハラ」で京都造形大を提訴
■会田誠氏らにゲスト講義で自慰写真など見せられ「セクハラ受けた」 美術モデルの女性が提訴

まず、記事によると、この授業は公開講座であって、学位や卒業を目指す学生が卒業に必要な単位を修得する目的で受講するものではありません。あくまで、教養として、あるいは趣味として受講するものです。今回、講師として批判されている会田誠さんの作品は、エロすぎるもの、グロすぎるものが多いと聞いています。私は今回初めて知ったので、どの程度の知名度かは存じませんが、会田誠氏が講師であることを事前に告知されているのであれば、「ああいうポルノじみた作品を題材にするのだろう」という想像はできるのだから、現実にそのような題材・教材を用いて授業が行われても仕方がないものだと思っています。
まして美術大学における授業という位置づけならば、第一線の芸術家が行うのですから、エロであろうとグロであろうと、刑事法的には猥褻とされるものであっても、あくまでそれらの作品を題材にした学問なのだから仕方ありません。嫌なら受けなければいいし、授業を受けてから気づいたのであれば教室から出るべきだったのではないかとも思います。

これに類するものとして、例えば医学部の授業。患部の映像や手術の見学・実習などでは、例外なく、見たくもない場面を見なければなりません。法医学なら腐乱した死体もある。法学部では強制性交の罪に当たる事件を研究することもある。生物学などではヒトや動物の排泄物を研究するからそのような画像を資料として公開することもあるでしょう。そして美術大学で裸体を描くのであれば、局部をあらわにした裸の男女を見ることになるし、ポルノと評価されるものも教材として使うと講師が判断したのなら、その方針に従うべきです。

大学の授業である以上、そしてどんな授業であるかはあらかじめわかっている以上、どんな授業を行うかの選択は大学が招聘した講師の考え方次第で自由であるべきだし、卒業に関わる授業でないのならなおさらで、いちいち「不適切」と述べてしまうと、自由な芸術活動も研究もできません。したがって、上記の記事を読んだだ感想として、私は女性の請求は棄却されるべきだと思います。

しかし、私はその授業を受けていませんから、実は必要以上に猥褻な表現があったとか、ネットで拾ってきた児童ポルノ画像を使って性的欲求を満たすような授業だったとか、不快な顔をする女性を見て講師が喜んでいたなんて事実が出てくるかもしれません。要は程度問題だと思います。記事を読んだだけの私は、その「程度」がわからない以上、これ以上の言及はできず、その授業の一部始終を映像で見せられたとしても、結局は人それぞれのとらえ方次第だと思います。私は男性だから、女性が考えるセクシュアルハラスメントとはとらえ方が違うので、何とも申し上げることはできません。不愉快に思われたらすみません。



■大学のハラスメント対応窓口はきちんと対応したのか

一方で、大学のハラスメント対応を行う窓口は機能したのか、私はそこに興味を持ちます。

記事によれば、原告の女性は大学のハラスメント窓口に苦情を申し立てたとあります。

仮に担当講師が、いわゆる本当のセクハラおじさんだったと仮定しましょう。ゼミの女子学生には片端から手を出して、単位と引き換えに性的な行為を求めるような人が、女子学生によからぬことをやったとします。今回の場合、芸術とは名ばかりの、本当に不適切な教材を使って、多くの女性が羞恥心を抱くような猥褻な表現を繰り返して、本当に女性を不快にさせていたと仮定します。

ハラスメント窓口は、受講生がわざわざ通報してきたのですから、問題を起こす講師が、大学側の知らないところでヤバい授業を行っていたものと仮定して調査し、問題を関係者で共有し、限度を超えたものならば当該講師を処分しなければなりません。
しかし、記事を見る限りでは、大学のハラスメント窓口は原告女性の主張をスルーしていたように受け留められます。
なぜなら、当の会田氏は「寝耳に水」と表現しています。




大学のハラスメント窓口は、被害者とされる学生の側に立って、学生間のいじめや教授からの不当な扱いなどの通報を受け付けて、調査し、裏付けを取った上で当事者に指導するという建前で運営されています。しかし、現実のハラスメント窓口は、たいていただの学校職員です。ただでさえ通常業務で忙しいのに、イレギュラーな、しかも解決しにくい余計な仕事を持ち込まれたらスルーしたくなるに決まってるじゃないですか。それが普通です。「ことなかれ主義」である方が、職員にとっては楽なのです。

そんな状況下で、受講生が授業に文句を言ってきたら、職員は「あなたにも非があったのではないか」などと言い放つ方が簡単ですよね。

かつて私が慶應義塾を提訴したときなんて、まさにそんな感じでしたよ。大学の運営に問題があり、通信教育課程の部署に電話して「訴訟でもしなければ改善してくれないのか?」と聞いたら、女性の職員に「ど〜ぞどうぞ、好きなだけ訴えてください」と言われました。「ちゃんと調べて折り返し電話します」じゃなくて、「文句があるなら訴えろ」と言われたら、そりゃ訴えるでしょう。

また数年前、私は当時の2ちゃんねるに膨大な誹謗中傷記事を書かれたことがあります。シンガポールの運営会社を提訴して犯人を突き止めたら、その犯人は某私立大学の現職の教授でした。その教授の勤務先のハラスメント窓口に通報したものの、大学は放置したので、私はその教授と大学を相手取って訴訟を提起したことがあります。裁判所は「名誉毀損で違法」と判断した行為が歴然とあるのに、大学側は放置するのですから、たいていの大学のハラスメント窓口なんて、何も機能していない、ただのガス抜き窓口なんじゃないかと確信しました。

今回の事件で、きちんと確認しなければならないのは、京都造形芸術大学のハラスメント窓口において、通報が行われたら、誰がどの程度調べるかというマニュアルがあったのか否か。普通はそういうものが存在してるはずなのですが、マニュアル通り調べて、ハラスメントの事実確認ができたのか否か。そして問題解決の方法として、問題の講師に改善策を相談・要求するなどの事実があったのかどうか。

上記の会田氏のツイッターによれば、大学側は事実関係を調べず、講師本人に問い合わせもしていないことになります。
授業の内容について何らかの通報があった時、それがハラスメントなのか否か、誰かが苦痛を受けないか、社会通念上問題があるのではないかと、調査して改善策を講じるべきだと思いますが、大学はそれができていたのでしょうかね。

結局、問題解決能力も権限も無い職員が担当し、調べたふり、話を聞いたふりだけして放置するもんだから、当事者の女性が司法の判断を仰ぎたくなるのではないかと、邪推してしまいます。

京都造形芸術大学さん、エロ・グロでも芸術であって、セクシュアルハラスメントには当たらないと主張するのであれば、それこそハラスメントの事実をきちんと調べ、当事者女性にも真摯に説明した上で、胸を張って行くべきではありませんか。

もちろん被害者とされる女性が被害妄想のような人である可能性もあるかもしれません。だけど、事実関係きちんと調べずに、会田氏にも問い合わせせずに放置したら、そりゃ大きな問題に発展するでしょう。
posted by まつもとはじめ at 02:13| 神奈川 ☔| Comment(0) | 教育機関の不正・犯罪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月04日

野田市教育委員会の愚行について

2019年1月24日、栗原心愛さん(10)が死亡したことについて、某マスコミの方から意見を聞かれたので、ざっとまとめておきます。

私の意見の前提となる取材は、全て報道によるもので、意見は私が過去に取材した似たようなケースをもとに述べたものであります。

まず、事件の流れを追うと、

2017年11月6日に小学校がいじめアンケートを開催し、このアンケートに「家族からの暴力を何とかしてほしい」と書いた心愛さんを翌7日に一時保護。ここまでは良かった。しかし、いつまでも保護する訳にもいかないので、翌12月に保護を解除し親族宅での生活を条件に保護を解除。ある意味、ここまでは仕方がないことかもしれない。

一連の経過を知りたいと思った父親(容疑者)は2018年1月12日に野田市に対して娘の書いたアンケートを見せろと要求。いったんは拒否したものの、心愛さんの同意書を持参し、市教委はコピーを渡した。

あれから1年が経ち、心愛さんが浴室で死亡した。

心愛さんの死亡について、一番悪いのは父親。それを見て見ぬふりをした母親。だからこの2人が逮捕されるのは当然。
ただ、問題なのは野田市教育委員会。

いじめに関するアンケートをコピーして親に渡したらどうなるか。
だって、犯罪被害者が書いた被害届を犯人に渡すようなものですよ。しかもその犯人は、これからずっと生活を共にする家族であり、衣食住を提供する側ですよ。物理的な暴力そのものは顔の傷とか見ればわかるけど、暴言やネグレクトなど、傷の残らない方法にシフトしたり、新たに先生に告げ口をしたら殺される恐怖を植えつけられるに決まっているじゃないですか。
その状況で書かれた同意書なんてあてになるはずありません。

被害者本人がどうにかしてほしいと言うのはよほどの勇気が必要です。勇気を振り絞って述べた彼女が1年経って死亡した。これは生命の危険を感じた時に、一番頼りになるはずの「親」、そしてその次に交流できる大人として「教師」、この二者に裏切られた子どもに、第三の道などあったのでしょうか。

私は小中学校で、同級生や先輩から壮絶ないじめを受けたことがあります。私は親に言っても、教師に言っても、解決することがありませんでした。なぜなら、一度は加害者に注意しても、二度目からは被害者に対して口止めをするからです。あれから30年以上経過していますが、今でも私はあの時の恐怖や絶望感を忘れられません。

一方、野田市教育委員会の職員にも同情すべきところはあります。
今回の容疑者たる父親は、モンスターペアレンツまたはクレーマーであります。こういうクレーマーは、あからさまな暴力は使わなくても、暴言や執拗な面会要求を行います。効力の有無はともかく、市長・市議会議員に通報するとか、訴訟だ弁護士を依頼するなど、連日のようにクレームをされると、職員にしてみれば「将来起こるかどうかわからない重大な事故(死亡とか)」よりも、「目先の事故(職員の能力不足が露呈したり、時間が取られてしまうこと)」を確実に防ぐ方が簡単なのです。ラクなのです。
教育委員会の職員、しかも事務局に常駐する職員は、いわゆる市の事務職員か、教員資格を持った教員からの出向です。子どもに対するトラブル対応はできても、その親に対する対応力は乏しいのが普通です。また、政令市などではトラブルに慣れた職員や市の顧問弁護士に依頼できる態勢がありますが、野田市くらいの規模では少数の職員がいくつもの業務を兼務していることがたくさんあります。

もともと要求されていない能力が必要な上、人材不足・人手不足の中で、目先の仕事を終わらせることで「解決」としてしまう気持ちもわかります。

だからといって、こんなことを許してはいけません。なぜなら、今回のいじめアンケートは、開示しちゃいけないことはスクールカウンセリングの基本中の基本で、本人が開示を希望していないものについてはもちろんのこと、開示を了解していると言われても、暴行犯人と児童の関係を見れば、家庭内でどのようになるか、想像がつかない方がおかしい。
大学出たんでしょ?
教員免許取れたんでしょ?
ヤバい親とかクレーマーの知識は少しくらい持っているんでしょ?
その程度の認識の人が、教育の現場にいて、教育委員会を組織していることについて、問題視しなければいけません。

公務員には告発義務がありますよね。その義務をきちんと履行する方向で、最初から警察に相談しておけば良かったのではないかと思います。


野田市教育委員会、虐待女児を“見殺し” 「いじめアンケート」回答コピーを逮捕の父親に渡す  専門家「軽はずみで非常識」

posted by まつもとはじめ at 16:52| 神奈川 ☀| Comment(0) | 教育問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月31日

親からの児童虐待事実をその親に伝える…千葉の小学校はそんなに程度が低いのか

子どもが虐待を受けているかもしれないという情報を得て、その虐待の加害者(父)の求めに応じて子どもの被害告知を差し出すって、おいおい、この小学校、何考えてるんだ?

いくらなんでもそれはまずいってわからないのか?

何のための教員免許だ?

スクールカウンセリングの基本は「子どもが望まないのに親や友人にばらしちゃダメ」っていうものじゃないか。

訴訟を起こされようが、殴り掛かられようが、子どもの秘密を守れない学校って、千葉はそんなにレベルが低い学校がある地域だったのか?

もちろん、問題があったのはこの父親。子を殴ることも殺すことは最高に卑劣だから、少なくとも20年は国の施設で団体生活していただくべきだけど、子どもを守れない小学校ってどうなんだよ。


「父からいじめ」アンケート回答、市教委が父親に渡す 千葉女児死亡
 千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡し、父勇一郎容疑者(41)が傷害容疑で逮捕された事件で、市教委は31日、心愛さんが2017年11月に「父からいじめを受けている」と訴えた学校のアンケート結果を容疑者に伝えていたことを明らかにした。県柏児童相談所には経緯を説明しておらず、市教委は「不適切だった」としている。

 市教委などによると、心愛さんは17年11月6日に当時通学していた市立小学校で実施された全児童向けのいじめに関するアンケートで「父からいじめを受けている」と告白。その後の学校の聞き取りに「母のいないところでたたかれる」などと説明していた。市を通じて連絡を受けた柏児相が翌7日に心愛さんを一時保護した。

 勇一郎容疑者は一時保護を受け、学校に「通報したのか」「訴訟を起こすぞ」などと詰め寄った。保護は同12月27日に解除されたが、容疑者が「アンケートで(被害を訴えていることが)分かったんだろ。実物を見せろ」などと学校への不信感をあらわにしたため、学校から連絡を受けた市教委職員が翌18年1月15日、心愛さんが被害を書き込んだアンケート用紙のコピーを容疑者に渡した。

 容疑者の意向によって、心愛さんは直後の18日に野田市内の別の小学校に転校させられた。いじめアンケートは転校先でも2回行われたが、心愛さんが「父からのいじめ」を訴えることはなかった。

 市教委は「子供が恐ろしさを感じていることを父親にも知ってもらいたかった。一時保護に対する怒りを抑えてもらう狙いもあった」と釈明。一方で「配慮を著しく欠いていた。大変申し訳ない」と陳謝した。

 東京都内の児相に勤務していた元児童心理司の山脇由貴子さんは「非常に問題のある対応だ。父親のクレームに屈して子どもが責められる材料を作り、子どもの安全を守るという本来やるべきことが後回しになった」と指摘。その上で「この対応によって(心愛さんが)被害を訴えられなくなった可能性がある」と話した。

 森田健作・千葉県知事は31日の定例記者会見で、一時保護後に自宅を一度も訪問していなかった柏児相の対応などについて「隙間(すきま)があったのは事実」と述べ、第三者委員会を設置して検証する方針を示した。また、今年1月から学校を長期欠席していたことを柏児相が死亡直前まで把握できなかったことから、県は所管する6児相に対し、在宅指導中で約1カ月程度安否確認ができない状態の児童がいないか、早急に確認するよう通知した。【斎藤文太郎、町野幸】

posted by まつもとはじめ at 15:50| 神奈川 ☁| Comment(0) | いじめ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月13日

奨学金問題「通信制大学在学中による猶予」は不正なのか

朝日新聞が指摘したのは学生支援機構の奨学金を返済するにあたり、「通信制大学に正規入学してしまえば、その在学期間は返済を猶予される」という裏技を紹介するサイトの存在である。例えば放送大学に全科履修生として在学すると、入学金と当初の科目登録に必要な3万3千円ほどの支払いを行うだけで、2年間在籍できて、2年ごとに1科目ずつ履修登録をすれば、最大で10年間、在籍できるというものだ。

つまり、10年間で計8万円ほどの学費を支払えば、10年間、無利子で猶予ができるという計算になる。真面目に学ぶかどうかは問題ではなく、とにかく在籍だけすれば良い。

この方法を紹介したのが、まとめサイトの類で、それを朝日が記事化したものである。

まとめサイトには、簡単に猶予が受けられるとか、安易に活用するような言い方をしている部分があるが、こうした表現の手法はともかくとして、私はこの方法を紹介したこのウェブサイトができた背景をきちんと理解すべきだと思う。

まず、こういう記事を読んで、わざわざ放送大学に入学する者などいるのかという疑問がある。
放送大学に入学したとしても、2年に一度は新規に科目登録をしなければならないため、現実に入学するのは大変そうだが、実はこの私がこの方法で返済を猶予されていたことがある。

私は大学院時代の授業料を、育英会(学生支援機構)の「第2種奨学金」という名の教育ローンを組んでいたことがある。私はまさにその「裏ワザ」を使うため、大学院を卒業後、放送大学に入学した。間違いなく、奨学金猶予目当ての裏ワザ利用者である。

そんな奨学金の猶予目的の入学であったが、せっかく金を払ったのだから少しくらいは勉強しようとしたところ、意外とその学習が楽しくて、その後もちゃんと学費を払って2年半在籍し、単位が卒業要件を満たしたため、卒業してしまった。
しかし、そこで放送大学の学生をやめてしまうと、支払い猶予の特典が失われるので、すぐに再入学して猶予申請を続けた。再入学すると、次の学科も楽しくて、今度は2年で卒業してしまった。これを何度か繰り返していくうちに、私は放送大学を計7回卒業してしまい、これ以上入学できない「グランドスラム達成者」として、学長から名誉学生表彰を受けるまでになってしまった。

放送大学へ最初に入学したのは1997年。最後の卒業をしたのは2017年だから、私は20年間、無利子で返還猶予を受けられた計算になる。ただ、私は2011年ごろ、たまたま金回りが良くなった時期があったので、一括返済した。しかし、その金回りがなかったら、私は7回目の卒業については単位を取らず、永久に見送り、死ぬまで猶予され続け、死亡と同時に完全な免除を受けようと思っていたのだ。

「こんな動機で在学して何が名誉や」と思う方もいると思う。確かにその通りである。だから私が名誉学生として表彰されるなどおこがましい。笑い話でしかない。

しかし、よく考えてほしい。学ぶ意欲があるのに、借金をしなければ大学へ行けない社会というのはいかがなものか。経済的に困窮し、追い込まれた人が、その場しのぎで合法的に猶予してもらうため、放送大学へ入学する方法を禁止してしまったら、奨学金破産や自殺に追い込まれる人が増加してしまうのではないか。

ちなみに、奨学金という名の教育ローンを払えずに、自己破産するのも、自殺するのも、「機構に返済しない」という意味では同じ。
学ぶ意欲を持って大学へ行った人が、経済的に困窮して自殺とか、犯罪に手を汚してしまうことに比べたら、通信制の大学へ入ってお茶を濁すというのもアリではないか。

「奨学金なんて返さなくていい」と、軽々しく説明するまとめサイトは批判されても仕方がないかもしれない。しかし、私は「どうしても払えないなら合法の範囲内で何とかしてしまえ」とするこのサイトは自己破産や自殺を予防する意味で、社会貢献しているのではないかと思う。

ところで、我が国の4年制大学について、私立文系であっても年間100万円程度の授業料というのは、妥当なのだろうか。
30年前、私は立正大学の夜学に通学していたことがあるが、ここは1年間で40万円だった。立正大学を退学して神奈川大学へ移籍した時、当時は既に年間100万円近い授業料だったが、同じ私立大学でも40万円で運営しようと思えばできる。
現在、米国カリフォルニア州では、州立の2年制大学(コミュニティカレッジ/日本でいうと短大レベル)であれば、誰もが入学できて、年間3000ドル(40万円程度)の授業料で学ぶことができる。

そもそも大学の授業料が高すぎるのに、「奨学金」という名の教育ローンを18歳の若者とその親に組ませて進学させているのは正しいのであろうか。年間100万円という学費を4年間支払い、ブラック企業にしか就職できない学生に、「借金は払え」と声高に言うことの方が問題ではないのか。

日本の高等教育制度や奨学金制度について、私はいろいろものを言いたい。借金を背負わせることで維持されている教育機関って、いったい何なのだろうか。



奨学金返済、逃れ続ける「裏技」 違法ではないが…
 大学在学中は奨学金の返済が猶予される制度を使い、卒業後に学費の安い通信制大学などに在籍して、返済を免れ続ける「裏技」がネット上に紹介され、問題になっている。返済延滞が社会問題化するなか、実際に裏技を利用する人も出ている。

 「奨学金 裏技」でネット検索すると、多くのサイトがヒットする。サイトには「最後の手段」「違法でないのなら仕方がない」「奨学金返済なんてヘッチャラ」などの言葉が踊り、いずれも、通信制大学に籍を置いて返済を「猶予」するやり方が紹介されている。

 九州地方に住む30代のフリーター男性は、私大在籍中に日本学生支援機構(JASSO)から有利子・無利子合わせ約700万円の奨学金を借りた。返済額は月約3万円だが、約6年間返済していない。今はアルバイトの傍ら、資格取得の勉強に精を出す。月収約15万円での生活はギリギリで「借りた金を返すのは筋だが、返済すると生活できない。『裏技』は自衛の手段。違法ではないので、利用している」と話す。

 JASSOには、大学などに在学中は返済が猶予される制度があり、男性は私大卒業後、通信制大学に在籍することで返済を猶予されている。通信制大学の学費は、入学金と授業料を合わせても年数万円程度で、返済額より大幅に安い。在学期限は10年までだが、「生涯学習」をうたう同大は何度でも再入学が認められている。一般の大学と異なり、単位取得が在学の必須条件ではない。

 JASSOの規定には、本人が死亡した場合、返済が免除される条項もあり、籍を置き続ければ、最終的には奨学金が免除される。

 「裏技」の指南サイトについて、JASSOの内部には、問題視する声もあるという。

 ログイン前の続きJASSO広報課は「サイトのようなやり方で在学猶予を利用されている方がいるか否かは、把握していない」と説明する。一方、JASSOのある職員は「実際に裏技利用者がいることは明白。対策が必要。内部で問題視する声もある」と話した。

 奨学金を返済中の20代女性は「裏技は不公平」と憤る。約4年半、月3万円ずつを返済しているが、数百万円の奨学金が完済出来るのは、約10年後の予定だ。

 「こうした『裏技』は禁止にしないと、真面目に返済する人間が減る」(井上昇)

現行の制度を見直す契機に
 中京大・大内裕和教授(教育社会学)の話 通信制大学に籍を置いて返済を猶予する方法は、規定のどこにも違反していない。返済猶予のために在籍しているのかを見抜くことも難しいため、放置されているのが現状だ。現在の奨学金制度は、返済能力の有無が判断不能な段階でお金を貸す仕組みで、そもそもの制度に不備がある。利用者を国が主導して給付型の奨学金を増やすことや、卒業後に返済能力がない人には猶予や減額、免除の措置を取りやすくするなどの変更が必要だ。「裏技」利用者を責めるより、現行の制度を見直す契機にしてほしい。

posted by まつもとはじめ at 02:55| 神奈川 ☁| Comment(0) | 奨学金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする